ポーラライズドレンジとコンデンストレンジを理解する
現代のポーカーで重要となる考え方は、ポーカーは「ハンド」でなく「レンジ」で戦うということです。レンジの中でも、重要なレンジが2種類あります。それは、ポーラライズドレンジ(Polarized range)とコンデンストレンジ(Condensed range)です。Polarizedとは直訳すると、「分極した」という意味で、Condensedは「凝縮した」という意味になります。つまり、分極したレンジと凝縮したレンジの2種類が、ポーカーを攻略する上で大事なものになってくるということになります。それでは、解説していきます。(関連動画は以下です。)
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目次
1. ポーラライズドレンジとは何か
2. コンデンストレンジとは何か
3. ポーラライズドレンジとコンデンストレンジを見抜かれたときの対処法
4. その他のレンジ
1. ポーラライズドレンジとは何か
ポーラライズドレンジとは、極端に強いハンドと極端に弱いハンドに分極し、ほとんど中堅なハンドを持たないレンジを指します。このレンジは、プリフロップにおける3ベットポットやフロップにおけるレイズの際に発生することもありますが、リバーでベットした際に最も頻繁に発生します。リバーでプレイヤーがベットした場合、大抵は、自分より強いハンドを降ろすためにブラフするか、自分より弱いハンドからバリューを搾取するためにベットするかの二択になります。なぜなら、相手がコールするようなハンドを持っているにも関わらず、中堅のハンドでベットする意味があまりないからです。
具体例
COがオープンし、BTNがコールしました。フロップは、K♣4♠2♡です。ターンのカードが7♡で、リバーのカードがJ♢です。もしCOがフロップとターンでベットした場合、我々はCOがリバーでもベットすると思うでしょう。なぜなら、AKやそれ以上のハンドでバリューベットをするか、ドローミスをしてブラフをするかのケースが考えられるからです。そして、Q♡J♡のようなハンドでベットするとは考えないのは、 より弱いハンドからのコールやより強いハンドを降ろすことは期待できないからです。
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2. コンデンストレンジとは何か
ポーラライズドレンジの逆は、コンデンストレンジとなります。このレンジは、中堅のハンドが多く、強いハンドもしくは弱いハンドはほとんど(あるいは全く)入っていません。コンデンストレンジは、コールをした後やディールされたカードがリスキーなため何回かチェックをした際に発生します。
具体例
プレイヤーがQ♡T♡4♣のフロップでチェックコールをしました。ターンで7♠が落ちたときも、再びチェックコールをしました。我々はこのレンジをコンデンストレンジと結論付けられます。なぜなら、もし強いハンドを持っていればフロップやターンでレイズをしていたので、このチェック-コールレンジには強いハンドがほとんど(あるいは全く)入っていないと推測できるからです。同様に、このチェック-コールレンジには、フロップやターンでフォールドすべきなので弱いハンドもほとんど(あるいは全く)入っていないことも分かります。したがって、リバーのカードがハンドをインプルーブさせない限りは、リバーでも同様なコンデンストレンジであると考えてよいのです。
3. ポーラライズドレンジとコンデンストレンジを見抜かれたときの対処法
因みに、ポーラライズドレンジは収益性が良く、プレイするのも簡単です。しかし、単に、強いハンドか弱いハンドのときはレイズし、そうでないときはコンデンストレンジを形成させていると、非常に問題です。なぜなら、上手いプレイヤーなら負けないと分かっているバリューハンドでコンデンストレンジに対し大きなベットで攻撃してくるからです。したがって、ときどき強いハンドでスロープレイし、経験豊富なプレイヤーが効果的なオーバーベットしてくることを防がないといけません。
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4. その他のレンジ
最後に、レンジは必ず、ポーラライズドレンジかコンデンストレンジにしなければならい訳ではないことを言及しておきます。例えば、T♡8♡4♣のフロップでインポジションのプレイヤーがベットしたときは、AA、KK等の強いハンドから中堅のハンド、ドローやブラフが含まれます。これは、ポーラライズドレンジでもコンデンストレンジでもありません。