レンジ・モルフォロジー
現代ポーカーにおいて、ポーカーを上達するためにはGTO戦略の勉強が欠かせなくなっております。しかし、ただ闇雲にソルバーを眺めていても本質的な勉強にはなっておりません。今回は、そのような事態を避けるためにも手始めとして「レンジ・モルフォロジー」という概念を紹介いたします。
プリフロップにおける3ベット、4ベット、5ベットの頻度
現在の科学では、プリフロップにおける3ベットや、4ベット、5ベットに関する完璧なベットサイズや頻度が導き出せるわけではないですが、どれほど各プレイヤーのレンジや頻度に影響しているかを理解することはできます。さらに、これから議論する方法論を理解することは、完璧なベットサイズを理解することよりもさらに重要になります。
大きいベットは相手のチップをポットに誘う
大きいベットをすると相手のチップがより引き出せると聞いて、皆さんはどう思うでしょうか。大きいベットは強いことを主張しているように思えるので、フォールドしてしまうのでは?と思う方もいらっしゃるでしょう。しかし、理論上は全くの逆となります。その理由を、解説してきます。
ポットオッズの計算方法(外国式)
ポットオッズの計算方法は、二種類あり、日本でよく使われている方法は、動画で紹介したので、今回は省略いたします。(日本式のポットオッズの計算方法は以下の動画です。)一方、海外でよく使われるポットオッズの計算方法は、表記も簡単にできるので「ポーカー学」ではこちらを使っていくことにします。
バリューベットとブラフのグレーゾーン
複雑な状況を過剰にシンプルなモデルに変換し、1か0かのバイナリーモデルにすることは物事を簡単に理解するためによく用いられる方法論です。しかし、シンプル化をやりすぎないことに注意しなければなりません。これはポーカーの世界でも同様で、フロップやターンベットの際、バリューベットとブラフの間にこの概念がはっきりと出現します。
相手がリバーでコールすることに興味を持たせるな
リバーにおける大事な場面でブラフをするとき、相手にコールをされないようにすることができたらどれ程気が楽でしょうか。「そんなことができるのか」と思ってしまいますが、 実は理論上可能です。前回の講義でポーラライズドレンジについて勉強しましたが、それを期待値と結びつけると分かってきます。それでは、解説していきます。
ポーラライズドレンジとコンデンストレンジを理解する
現代のポーカーで重要となる考え方は、ポーカーは「ハンド」でなく「レンジ」で戦うということです。レンジの中でも、重要なレンジが2種類あります。それは、ポーラライズドレンジ(Polarized range)とコンデンストレンジ(Condensed range)です。
シンプルにハンドを甲乙つけられない理由
「エクイティが高いハンド=いいハンド」ではないということを述べました。これはつまり、すべてのホールディングカードは、それぞれに特性を持ち、スポット毎に扱いが違うということでもあり、このハンドは別のハンドよりも優れているとシンプルに決めつけてはいけないということでもあります。
エクイティと期待値の違い
ポーカーを始めたての人であれば、エクイティと期待値の違いを明確に答えられる人は多くはないです。両者はともにオッズが関係していて、収益性の高い判断をするうえで有効な手段と思えます。それでは、エクイティと期待値の違いは具体的に何なのでしょうか。
エクイティを理解する
エクイティとは、あるハンドの、あるスポットにおける勝利するオッズに基づいた、あなたのポットのシェア額です。つまり、あなたが60%のチャンスで勝つとすると、あなたは60%のエクイティがあると言えます。非常にシンプルです。