大きいベットは相手のチップをポットに誘う

ポーカー 基本戦略

大きいベットをすると相手のチップがより引き出せると聞いて、皆さんはどう思うでしょうか。大きいベットは強いことを主張しているように思えるので、フォールドしてしまうのでは?と思う方もいらっしゃるでしょう。しかし、理論上は全くの逆となります。その理由を、解説してきます。

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目次

1. 最小ディフェンス頻度(MDF)

2. 具体例

1. 最小ディフェンス頻度(MDF)

相手がポットに対して小さいベットをしたとき、あなたはコールすることを要求されてます。なぜなら、非常に弱いカードでベットされること防ぐために、ある程度の頻度でコールでディフェンスしなければならないからです。大きいベットのときも同様で、時折、ディフェンスしなければいけません。ディフェンスしなければならない最も小さい頻度のことを、MDF(Minimum Defense Frequency)と呼びます。日本語では、最小ディフェンス頻度と直訳されています。このMDFの求め方は、動画にて導出しているので、まだ閲覧していない方は以下より確認してみてください。

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2. 具体例

MDFを理解したうえで、なぜ大きいベットは相手のチップをポットに誘うのか示してみましょう。そのためには、いくつかの具体例を使っていきたいと思います。相手は、あなたがいかなるハンドでブラフをすることを防ごうとしており、あなたが0.5ポットサイズベット(PSB)、1PSB、2PSBをリバーで打ったとします。

0.5PSBのとき

あなたが0.5PSBをしたとき、動画によると、MDFは66.7%になります。したがって、相手がチップを支払う額の平均値は、0.334PSBになります。

$$0.334=(0.5)(0.667)$$

1PSBのとき

あなたが1PSBをしたとき、動画によると、MDFは50%になります。したがって、相手がチップを支払う額の平均値は、0.5PSBになります。

$$0.5=(1)(0.5)$$

2PSBのとき

あなたが2PSBをしたとき、動画によると、MDFは33.4%になります。したがって、相手がチップを支払う額の平均値は、0.668PSBになります。

$$0.668=(2)(0.334)$$

このように、大きいベットは相手のチップをポットに誘っていることがわかりました。一方で、大きいベットは相手のレンジを狭くし、より強くする特性もあります。したがって、わかりやすいレンジを形成しすぎずに適切なハンドで適切なベットサイズを選択することは、非常に重要であり、マスターするのに難しい技術になってきます。