相手がリバーでコールすることに興味を持たせるな
リバーにおける大事な場面でブラフをするとき、相手にコールをされないようにすることができたらどれ程気が楽でしょうか。「そんなことができるのか」と思ってしまいますが、 実は理論上可能です。前回の講義でポーラライズドレンジについて勉強しましたが、それを期待値と結びつけると分かってきます。それでは、解説していきます。(関連動画は以下になります。)
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目次
1. 期待値はゼロ
2. コールを無関心にさせることが重要な理由
3. ブロッカーで対抗
1. 期待値はゼロ
バリューベットとブラフの比率がバランスの取れたリバーベットレンジは、相手にコールをすることを無価値にさせます。なぜなら、相手にとってポーラライズドレンジに対し勝てるハンドはブラフのみだからです。もっと言うと、バランスの取れたポーラライズドレンジに対してブラフキャッチャーがコール(あるいはフォールド)する期待値はゼロになります。
具体例
ボードがK♠4♠2♣9♢7♡のとき、あなたはKQ以上のハンドでポットサイズベット(PSB)をしたとします。同様に、9のペア以下のハンドでもポットサイズベットでブラフをしたでしょう。このとき、相手は2PSBを勝ち取るために、1PSBのリスクを負う必要があります。つまり、相手がコールするときの損益分岐点は、33.3%の頻度で勝つ必要があると言えるのです。
2(PSB)(X)-1PSB(1-X) = 0
X = 0.333
したがって、ブロックを考慮しないとすると、ブラフの頻度1に対して、バリューベットの頻度を2にすると相手はコールに無関心になると言えるのです。この比率をポーラライズドレンジに組み込むことで、相手のコールを封じ込むことが可能になります。
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2. コールを無関心にさせることが重要な理由
なぜ相手にコールを無関心にさせることが重要なのかは、あなたがリバーでベットした際に、相手がブラフキャッチャーを持っている可能性があるという事実があるためです。したがって、もしあなたが過剰にブラフをしていたら、相手はコールするでしょうし、もしあなたがほとんどブラフをしなかったら、相手は簡単にフォールドしてしまうのです。言い換えると、間違ったバリューベットとブラフの比率を使っていると、相手のブラフキャッチャーでコールもしくはフォールドさせるチャンスを与えているのと同じことなのです。特に、経験豊富なプレイヤーはこのような戦略を組み込みます。
3. ブロッカーで対抗
一方で、あなたがバランスの取れた比率でリバーベットをした場合、相手はあなたにブラフすることを無関心にさせるようなコールで対抗する必要があります。そのようなハンドは、ブロックしているようなハンドである必要があります。(関連動画は以下になります。)例えば、上記の例で、もし相手がK♡J♣を持っていた場合、相手はあなたのトップペアのコンボをいくつかブロックしているので、大抵の場合はコールできてしまうのです。