コンティニュエーションベット|ポーカー戦術集
こんにちは。Youtubeでカジノちゃんねるを運営しておりますmuuuuuuと申します。今回は、ポーカーのノーリミット・ホールデムにおける戦術を紹介します。題材は「コンティニュエーションベット」です。コンティニュエーションベットは、ポストフロップ戦略の基本戦術なので、初心者の方は、しっかりと身に着けたい技術になります。有効かつ効率良く使えるように、意識してプレイできるようになりましょう。
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目次
１. コンティニュエーションベットとは
2. コンティニュエーションベットの根拠
3. コンティニュエーションベットのメリット・デメリット
4. コンティニュエーションベットの利用方法
5. コンティニュエーションベットの応用
6. コンティニュエーションベットの参考例
コンティニュエーションベットとは
コンティニュエーションベットとは、「プリフロップにてアグレッサーが、フロップでヒットしているかに関わらず引き続きベットする行為」のことです。これだけだとわからないと思いますので、具体例をみていきましょう。
具体例
$50/$100のライブトーナメント(BBアンティ:$100)にてヘッズアップのケースを考えます。あなたのポジションはBTNで、ハンドはA♡K♠です。あなたはレイズ$250をすると、相手(BB)はコールを選択し、プリフロップを終えました。この段階であなたはレイズをしたのでアグレッサーとなります。
フロップ($600)：7♡5♢T♠
BBはチェックを選択し、あなたは$300をベットします。
これがコンティニュエーションベットです。 要するに、プリフロップとストーリーの一貫性を持たせるために、フロップにおいても、自分のハンドが強いことを主張するためによく使います。ストーリーの一貫性を保つことは、ポーカーにおいて非常に重要です。なぜなら、ポーカーはお互いのハンドが伏せた状態でゲームをプレイする非完全情報ゲームだからです。アクションに筋が通っていればいるほど、ハンドの信ぴょう性が増すというわけです。
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コンティニュエーションベットの根拠
動画では説明しておりませんが、非常に重要なので、コンティニュエーションベットの根拠について簡単に説明します。コンティニュエーションベットをすべき根拠となるのは以下の2つです。
- ハンドレンジ的優位性
- 確率的根拠
一つ目のハンドレンジ的優位性ですが、プリフロップでのアグレッサーは、全体のハンドレンジのうち強いハンドの割合が高い傾向にあります。例えば、AA、AK、AQ、KK、KQ…等、レイズをしたことにより、強いハンドを持っている可能があります。この時点で、レイズをされたプレイヤーのハンドは負けているかもしれません。
二つ目の、確率的根拠ですが、実は数学的にフロップでヒットする確率は約1/3と計算できます。裏を返すと、フロップでヒットしない確率は約2/3ということになります。これは、当然相手にもあてはまることになるため、相手がヒットしていない確率が高いことを利用して、積極的にベットすることで相手にフォールドするインセンティブを与えることができるのです。
以上の、2つの根拠によりコンティニュエーションベットは多くのポーカープレイヤーに利用されているポストフロップの基本戦略なのです。
コンティニュエーションベットのメリット・デメリット
メリット
- プリフロップからフロップにかけてポットが膨らんだ場合、相手が降りれば大きなリターンが得られる。
- ハンドレンジ的優位性と確率的根拠により、相手が降りる可能性が高い。
デメリット
- 人数が多いと使いずらい。
- 相手が降りないタイプのプレイヤーだと利用しずらい。
- 自分がルースなイメージがある場合、利用しずらい。
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コンティニュエーションベットの利用方法
コンティニュエーションベットの定義を理解したら、次はコンティニュエーションベットをどのように利用するかを理解しましょう。ここでは、自分がコンティニュエーションベットする場合と、 相手がコンティニュエーションベットしてきた場合の利用方法について述べます。
自分がコンティニュエーションベットを使う場合
ここでは、2種類の例をご紹介します。
- ハンドは弱いが、自分がタイトなプレイヤーだと認知されていたので、プリフロップでレイズし、フロップにA(or K)が落ちたことを利用し、コンティニュエーションベットを仕掛けた。
- フロップでボトムペアだったが、フラッシュドロー、ストレートドローの可能性が低いボードだったので、トップペアを装い、コンティニュエーションベットを仕掛けた。
相手がコンティニュエーションベットを使ってきた場合
相手がコンティニュエーションベットを使ってきた場合は、以下の2点に注意して、相手がブラフしているか判断しましょう。
- ブラフをするタイプのプレイヤーか
- コンティニュエーションベットを頻繁に使っているか
ブラフをしがちなプレイヤーは、コンティニュエーションベットをブラフとして 躊躇なく使う傾向があります。別のハンドでショーダウン時に相手がブラフをしているかをチェックできるので、事前にプレイヤーのタイプを記憶しておきましょう。
さらに、事前のハンドでコンティニュエーションベットを頻繁に使っている場合、相手はブラフしている可能性が高いです。ランダムハンドでヘッズアップ時に1/3の確率しかヒットしないはずなのに、毎回コンティニュエーションベットをしているとしたら、それは天文学的に低い確率でヒットしているか、ブラフを多く混ぜているかのどちらかになります。
以上のようなプレイヤーを相手にした場合、チェックレイズを仕掛けてみましょう。相手はすんなりと降りてしまうことに気づきます。特に、フラッシュドローやストレートドローのような強いハンドに発展しそうなフロップボードのときは尚更有効です。ポーカーを勉強したてのプレイヤーによくありがちなのですが、頻繁にコンティニュエーションベットを使ってポストフロップ戦略をしていると、上級者によるチェックレイズが仕掛けられた場合、どう対応してよいのかわからなくなるのです。
チェックレイズについての詳細は、以前投稿した記事をご参照ください。
コンティニュエーションベットの応用
コンティニュエーションベットをさらに補強する技があります。それがセカンドバレル(ダブルバレル)とトリプルバレルです。
セカンドバレル(ダブルバレル)
セカンドバレルとは、直訳すると「二発目の銃弾」という意味です。セカンドバレルとは、コンティニュエーションベットをしても相手がコールしてきた場合、ターンでもアグレッシブにベットを続ける行為を指します。プリフロップからターンまでアグレッシブにプレイしていることからハンドの信ぴょう性は必然的に高くなりますが、当然ブラフとしてもよく使われます。
トリプルバレル
トリプルバレルとは、直訳すると「三発目の銃弾」という意味です。説明する必要はないと思いますが、トリプルバレルとは、セカンドバレルをして相手がコールしてきた場合、リバーでもアグレッシブにベットを続ける行為を指します。強いハンドの場合は、大きなリターンを得られるチャンスになりますが、ブラフとして使う場合、ハイリスクハイリターンの危険な技になります。初心者の方には、あまりオススメできません。
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コンティニュエーションベットの参考例
最後にコンティニュエーションベットの例として、WPT Borgata Winter Poker Openの1ゲームを紹介します。ブラインドは、200K/400K/50Kです。
プリフロップ
ハンドがA9oのNATHANは、BB400Kに対し1000Kのレイズをします。トーナメントも終盤となってきたので、ブラインドもレイズ金額も大きくなってきました。それに対し、ハンドが87oのDANIELは2500Kの3-BETを仕掛けます。3-BETは、「自分は強いハンドを持っている」という主張を表しますが、DANIELのハンドはさほど強くありませんね。これはポーカーでよく言われる
「弱いときは強く、強いときは弱く振るまえ」
を実践しているためであって、だいたいこのような場合は、フロップでストレートドローになれば御の字で、もし滑ったら強く打つことで相手をフォールドさせるという戦略が常とう手段です。NATHANは長考した後、コールを選択しました。プリフロップでの勝率は、NATHANが62%、DANIELが38%です。
フロップ
フロップは、9♡・3♢・Q♠です。ボードはレインボーですが、9が落ちました。※レインボーとは、フロップカードのスートが全て異なることをいいます。NATHANは、セカンドヒットです。DANIELは、ポット5100Kに対し、1500Kのベットをします。やはり、プリフロップに引き続き、フロップでも打ってきました。コンティニュエーションベットです。ブラフをするときに非常に有効な手段です。NATHANは非常に迷います。彼の頭の中では、3通りのハンドを考えていると思います。
- 1つ目は、プリフロップで３BETをしてきたので、DANIELはプレミアムハンドをもっていること。
- 2つ目は、DANIELはQヒットしており、トップペアを完成していること。
- 3つ目は、ブラフ。
AAやKKであれば、NATHAN自身も9をヒットしているので、9がボードに落ちれば勝算は残されておりますが、Qのセットである場合は、ほぼ勝算はありません。Qヒットでトップペアを完成している場合でも、現状負けております。
しかし、NATHANはコールを選択しました。一般的にフロップでのセカンドペアはコンティニュエーションベットをされてもコールしてもOKです。フロップでの勝率は、NATHANが94%、DANIELが6%です。
ターン
ターンは、8♣です。DANIELがヒットしました。
DANIELはポット8100Kに対し、2000Kのベットをします。さらなるベットを仕掛けました。セカンドバレルです。NATHANは長考の末、フォールドしました。いかにコンティニュエーションベットが強いかおわかりいただけたのではないでしょうか。DANIELの場合のように、ストレート狙いのハンドときに、フロップボードが狙っていたカードと違う場合でも、コンティニュエーションベットを用いることで勝利できる場合があります。皆さんも実践してみてはいかがでしょうか。
