スクイーズ|ポーカー戦術集
こんにちは。Youtubeでカジノちゃんねるを運営しておりますmuuuuuuと申します。今回は、ポーカーのノーリミット・ホールデムにおける戦術を紹介します。題材は「スクイーズ」です。スクイーズは、トーナメントでは必須のスキルとなります。トーナメントを勝ち進みたいのであれば、是非、習得しましょう。
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目次
１. スクイーズとは
2. スクイーズの原理
3. スクイーズの利用方法
4. おまけ
スクイーズとは
スクイーズとは、直訳すると「絞る」という意味であり、プリフロップにてオリジナルレイザーに対し、1人以上のコーラーがいる際に、リレイズするブラフプレイのことです。スチールと同様、プリフロップで費用対効果の高いベットができるほか、ポストフロップ以降、プレイヤーの人数を絞ることで勝率を上げるメリットがあります。
具体例
SB/BBが50/100のキャッシュゲームです。プリフロップにて、HJが2BBのオリジナルレイズをしました。それに対し、COがコールを選択します。すると、BTNが8BBのリレイズを仕掛けました。これがスクイーズです。BTNのリレイズを受け、SBとBBはフォールドを選択します。オリジナルレイザーのHJはBTNの3-betに対し、太刀打ちできないハンドであったため、フォールドを選択します。COもフォールドを選択します。BTNの勝利です。BTNは8BBの投資で、13.5BBを獲得することができました。
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スクイーズの原理
スクイーズをやってみるとわかりますが、思っている以上に相手は降りてくれます。では、なぜスクイーズは成功しやすいのでしょうか。それは、スクイーズが人間の心理を上手に使ったテクニックだからです。それでは、各ポジションごとにスクイーズされたときの心理状態の例を見ていきましょう。
SB/BB(ブラインド)
ブラインドは、プリフロップこそ後半でアクション出来ますが、ポストフロップ以降は序盤にアクションしなければなりません。このポジションがない状態のことをポーカーでは、アウト・オブ・ポジション(OOP)と呼びます。OOPの心理状態は、「中途半端なハンドでコールができない」と思っていることでしょう。「フロップで滑れば・・・」や「オーバーカードが落ちてしまったら・・・」とOOPなら必ず気にしなければならないことがすぐに浮かんでしまいます。単純に考えれば、3-Betした相手に対し、AKやビッグポケットが必要になることでしょう。そのようなハンドを持っていなければ、ブラインドはフォールドを選択しますし、スクイーズしたプレイヤーもそのようなハンドを持ち合わせている確率は低いと知っているため、スクイーズができるのです。
HJ(オリジナルレイザー)
オリジナルレイザーのHJは、自らオープンレイズしたことからコールできると考えてしまいますが、後ろにいるCOがオールインや4-betしてくる可能性を考えると、慎重になってしまう心理状況にあります。これをポーカーでは、サンドウィッチ効果と呼びます。オリジナルレイザーであるHJは、3-betしたBTNと、HJのレイズにコールしたCOに挟まれて、リスク回避したい衝動に駆られるのです。さらに、オープンレイズ額の4倍のベットをされているため、BTNはHJよりも強いハンドを持っていると考える必要が出てきます。中途半端なハンドでコールするのは賢明ではありません。
CO(オープンレイズコーラー)
オープンレイズをコールしたCOは、自ら3-betをしていなかったことにより、「3-betできないが、オープンレイズにはコールできるハンド」であることをテーブルに主張してしまっております。当然、意思表示の強さでいえば、「3-bet>レイズに対するコール」となります。よって、この状況で中途半端なハンドでコールできなくなります。もし、ここで4-betをするとなると、それはニューヨーク・バックレイズといって、大技になります。オープンレイズに対しコールしたこと自体がブラフ(強いハンドを潜むブラフ)である可能性と、4-bet自体がブラフ(まったく強くないハンドでのブラフ)である可能性の両方を疑う必要があり、スクイーズしたプレイヤーを非常に困惑させるプレイです。しかし、 こちらは滅多に発生しないでしょう。相当、熟練したプレイヤーでないとやらないのでスクイーズするプレイヤーは無視して構いません。
以上のように、ブラインド、オリジナルレイザー、オープンレイズコーラーに対し、スクイーズはそれぞれにリスク回避を促す効果があるため、成功する確率が高いのです。
スクイーズの利用方法
スクイーズの定義を理解したら、次はスクイーズをどのように利用するかを理解しましょう。ここでは、自分がスクイーズする場合と、 相手がスクイーズしてきた場合の利用方法について述べます。
自分がスクイーズを使う場合
スクイーズをする際は、以下の点に気を付けましょう。
- ポジションがあること
- オリジナルレイザーがルースであること
- ハンドは、TT+,AQs+,スーテッドのブロードウェイ(KQs,AJs)が望ましい
- オフスートのブロードウェイ(AJo,KQo), small AX, Suited Gap Connector(T8s, J9s)でも可能
- コーラー1人のときは4倍レイズ、コーラー2人以上のときは5倍レイズする
ポジションがあること
スクイーズはポジションがあるときにするのが適切です。ポジションがあることをポーカーではIn Position(IP)といいます。OOPよりもIPの方が、ポストフロップ以降、ブラフするリスクも減ることから広いレンジでプレイできます。先程の例でも、BTNからのスクイーズでしたね。
オリジナルレイザーがルースであること
オリジナルレイザーがルースであればあるほど、スクイーズは決まります。逆にタイトなプレイヤーがレイズしたときはスクイーズは避けましょう。そのために、相手のプレイスタイルの分析は欠かさずにチェックしておきましょう。
スクイーズに適切なハンド
ハンドは、TT+,AQs+,スーテッドのブロードウェイ(KQs,AJs)が望ましいです。しかし、オフスートのブロードウェイ(AJo,KQo), small AX, Suited Gap Connector(T8s, J9s)でも可能です。後者は、ブラフハンドでしょう。相手のプレイスタイルや状況に合わせて使い分けましょう。
スクイーズに適切なベットサイズ
スクイーズに適切なベットサイズは、コーラー1人のときは4倍にレイズしましょう。もしコーラーが2人以上いるときは、5倍にレイズしましょう。しっかりと、テーブルに自分の意思を示すことが成功に繋がります。
相手がスクイーズをしてきた場合
相手がスクイーズをしてきたとき、以下を検討しましょう。
- 相手のハンドは TT+,AQs+,スーテッドのブロードウェイ(KQs,AJs) の可能性が高いこと
- 相手のスクイーズの頻度
ハンドレンジリーディング
相手がスクイーズをしてきた場合、相手のハンドは当然 、TT+,AQs+,スーテッドのブロードウェイ(KQs,AJs) の可能性が高いです(自分がスクイーズを使う場合の裏返し)。つまり、それに勝てるようなハンドでない限り、コールやレイズすることを推奨できません。
相手のスクイーズの頻度
相手が頻繁にスクイーズをしてくる場合、それはブラフハンドである可能性が高いです。スタックに十分な余裕があるときは、4-betしてみると良いでしょう。今後のスクイーズ予防にも繋がります。
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ブラインドからのスクイーズ(おまけ)
ブラインドからのスクイーズは、よりチャレンジングとなります。なぜならOOPだからです。ハンドはIPからのスクイーズと同様、AJo,KQoのハンドでもOOPからのスクイーズは可能です。投機的なハンド(86s,J8sなどのGap Connector)を排除したいときに使ってください。
いかがだったでしょうか。スクイーズを理解するとトーナメントで大きなメリットがありますので、是非使ってみてください。
