クロック要求|ポーカー戦術集
こんにちは。Youtubeでカジノちゃんねるを運営しておりますmuuuuuuと申します。今回は、ポーカーのテキサスホールデムにおける「クロック要求」について解説していきたいと思います。クロック要求とは、本来、ポーカーのTDAルールに記載されたルールを指しますが、現在ではルールを逆手に取った戦略と化しております。知っていると、非常に便利で、強力な武器になりますので、その使い方と使うタイミングについて解説していきたいと思います。
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目次
1. クロック要求とは
2. クロック要求の利用法
3. クロック要求の参考例
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クロック要求とは
TDAルール第29項 クロック要求
TDA上のクロック要求の定義を抜粋します。
『合理的な時間が経過したというTDの判断がある場合、プレイヤーはクロック要求をすることができる。また、そのイベントに参加中のすべてのプレイヤーが、クロックを要求できる。クロック要求をされたプレイヤーは、25秒に加えて、5秒のカウントダウンのうちにアクションを行わなければならない。当該プレイヤーが、ベットをされた状態で時間が経過した場合、デッドハンドとなる。ベットをされてない状態である場合、ハンドはチェックとみなされる。ちょうどのタイミングの場合、プレイヤーのアクションが認められる。TDはゲームのフォーマットに合わせるためや常習的な遅延行為を阻止するために、アクションまでの時間を調整したり、別の手続きをとったりすることも認められる。第2項と第70項も参照のこと。 』
合理的な時間とは?
それでは、TDA上に記載がある、「合理的な時間」とはいったい、どれほどの時間なのでしょうか。TDAルールに明記はしておりませんが、倫理的に、「60-90秒」と言われております。少なくとも、90秒見積もっておけば、ルール違反と言われることはありません。
なぜ非アクティブなプレイヤーもクロック要求可能か
クロック要求は、前述の通り、アクティブなプレイヤー以外でも要求することができます。その理由は、長考されると、非アクティブなプレイヤーの収益にも影響があると考えられるからです。つまり、長考された時間が積み重なると、最終的に数分、数十分、数時間となります。そのロスタイムによって、ある意味、AAが回ってくるチャンスを逃しているともいえるからです。時間にシビアなプレイヤーは、クロック要求を頻繁にします。ルール上、認められているため、要求して構わないのです。
クロックを要求する仕方
それでは、具体的に、クロック要求をするとき、どのように宣言すればよいのでしょうか。答えは簡単で、日本語だと、
「クロック、お願いします。」
とディーラーに言ってください。英語だと、
“Clock.”
で十分です。
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クロック要求の利用方法
一般的な、クロック要求の使い方は、上記のような使い方になります。しかし、これを戦略に組み込むことが行われております。
自分がクロック要求を戦略に組み込む場合
クロック要求を戦略に組み込む目的は、相手をティルトモードにするためです。アクティブプレイヤー間でのクロック要求は、ルール上認められた挑発行為です。アクティブなプレイヤーにクロック要求をされた、アクションが必要なプレイヤーは、「早くしてくれ」や「悩むほどのことでないだろう」と言われていると錯覚していきます。すると、不思議なことに、要求された側は、コールを宣言することが多いのです。これは、あくまで個人的な経験上の話なので、統計を取ったわけではありません。しかし、7割~8割の確率でコールを宣言してくれるのです。これを逆手に取ると、相手にコールをしてほしいスポットで、クロック要求をすれば、相手のスタックからチップを奪うことができるというわけです。
相手がクロック要求をしてきた場合
それでは、逆に、相手がクロック要求を意図的に利用してきた場合、どのように対処すべきなのでしょうか。正しい対処法を 2段階で述べていきます。
合理的な時間が経過したか
相手がクロック要求を戦略に組み込んできた場合、よくあることが、経過した時間が合理的でないということです。したがって、最初のステップでは、相手の要求に値するほどの時間が経過したかを疑いましょう。相手は、コールをしてほしいが故に、ついつい早めにクロック要求をしてしまうミスを犯しがちです。もし、そのようなミスがあれば、ディーラーとTDに、「要求者が合理的な時間が経過していないにも関わらず、クロック要求をしている。」と主張しましょう。これは、ルールを無視したエチケット違反ですし、悪質な場合は、ペナルティを課せられる可能性があります。実際の大会でも、クロック要求が早すぎたことで、世界的有名なプロポーカープレイヤーであるダニエル・ネグラーヌがエチケット違反を指摘している動画があります(↓)。要求者は、ブラフですが、ネグラーヌが”illegal”と主張しているのがお分かりいただけると思います。こちらは、PokerStars公式で、エチケット違反であることが認定されております。
コールを避ける
合理的な時間が経過したうえで、アクティブなアグレッサーがクロック要求をしてきた場合、コールを避けるのが無難です。もちろん、状況によってはコールをすべきタイミングもあります。単純に長考をやめてほしいから要求している場合もあります。しかし、意図的に戦略に組み込まれたクロック要求の罠にハマって、スタックを激減させてしまったとしたら、私は後悔してもしきれません。相手が戦略的に組み込むようなプレイヤーの場合は、積極的に降りるべきでしょう。
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クロック要求の参考例
それでは、実際のクロック要求を戦略に組み込んだ例をご紹介します。
ストリートはリバーで、ヘッズアップです。あなたのハンドはKKで、SBです。このとき、ボードは4♢J♠8♢3♣7♣です。この状況で、BTNの相手のハンドは高々、Jのペアだと予想でき、あなたは勝利を確信したとします。あなたはバリューを上げるために、相手のブラフを誘う、チェックを選択します。すると、BTNは誘導通り、ポットの30%をオープンします。ベットサイズが小さいことからも、ストレートではないことが予測できます。あなたは、ここでレイズオールインをします。すると、BTNは長考を始めます。チェックで流せばよかったものを、ベットしてしまった後悔とあなたのブラフオールインを疑う気持ちが反芻している状態に陥っているようです。あなたは、できればBTNにコールしてもらいたいと思い、合理的な時間が経過したことを確認し、クロックを要求します。すると、BTNは、「コール!コール!コール!」と叫びました。ショーダウン後、BTNはあなたのハンドをみると、崩れるように落胆しました。
はい、これはまぎれもなく私の経験談です。JOPT2019の予選でファイナルテーブルで上位2人のみが本戦出場権利をもらえるということで、クロック要求を戦略に組み込み、相手にコールを誘導しました。他にもたくさん、成功例がありますが、ここまで完璧に相手をティルトにできたのは、珍しいので取り上げました。
いかがだったでしょうか。皆さんも、クロック要求をしてみたくなったと思います。くれぐれもエチケット違反にならないように、用法・用量正しく守って利用しましょう。
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